イギリスでは2013年に15000人ものドライバーが、100ポンド(凡そ18000円)以上のスピード違反反則金を支払っている。
そこで、イギリスフォードは、路上にある制限速度の標識を読み取り、自動的に速度を調整する最新のクルーズ・コントロールシステム、「インテリジェント・スピード・リミッター」を発表した。
この最新システムは、英国向けの新型ミニバン フォード「S-Max」のみに導入される予定。
使い方は非常に簡単で、ステアリング上にあるボタンをONにすれば、クルマが自動で速度を調整。下り坂を走っている時などに制限速度を超えてしまった場合には、ドライバーに警告する機能も付いている。
新型クルーズコントロールの仕組みは意外と単純で、制限速度が40mphから30mphの区域に入った場合、ブレーキで減速を行わず、燃料流量を調整して減速を行う仕組みだ。これなら不自然な減速をせずにスムーズな減速が行える。
対応する速度域は20mph(約30km/h)から120mph(約190km/h)まで。もちろん、ドライバーがアクセルを踏み込めば一時的にシステムを無視して加速できるのは、従来のクルーズコントロールと同じ。S-MAXに搭載されるこのシステムは、ドライバーのスピード違反を未然に防ぐための補助装置という位置づけで、クルマの制御を全て自動化するものではない事をお忘れなく。
S-MAXのインテリジェントスピードリミッター公式映像
ヨーロッパのオービスは何が違う?
ヨーロッパでは35000基以上ものオービスが設置されている事をご存知だろうか。反応する感度も中にはたったの3マイル(5km/h)程で記念撮影されるような事もあるのだとか…
そして何より一番違うポイントは、日本のように正面から記念撮影をされるわけではなく、後ろから容赦なく撮影される。ナンバーを照合されて違反切符が送られて来るので、例え自分が運転していなくとも、反則金は支払わなければならない。(知り合いが運転していた場合は、話し合いで相手に払わせるのだとか。)
このシステムが日本でも導入されたら、イチイチ速度違反を気にする必要は無くなるかも?下り坂の出口付近で待ち構えてるようなネズミ取りには引っかかる確立が減る事は間違いないだろう。
ただ、法律上の問題だとか、国のお偉い方がYesと言わなければ、この画期的なシステムの導入は永遠に叶わないかもしれない…
罰金の支払いが減ればそれだけ税収が減るという事にも繋がり、それで自動車に関する税金が底上げされてしまったりすると、それはそれで面倒な事になるなぁ。